あなかしこ 「門徒倶楽部」機関紙

あとがき

祈るほかなき身のほどにいもうとの執刀医から説明を受く[拙詠]

妹が先日ある手術を受けました。病院の手術枠がいっぱいで、半年待っての手術。生命のかかった大手術でもないのですが、やはり血を分けた妹の手術は心配。

インフォームド・コンセントが徹底していて、事実上ゼロのリスクについてまで詳細な事前説明を受けました。その上で、さて兄である私には何ができるのかというと、ただ祈るほかなし。

「天命に安んじて人事を尽くす」とは清沢満之の言葉ですが、私のできる「人事」といったら祈りだけ。手術の手伝いができるわけでもなく、ただ祈るというどうしようもなく無駄な「人事」しか尽くせないのです。

門徒は「祈らない」ことにもなっているようですが、祈るしかない自分のありようから「あちらの祈り」に遇わせていただくということもありなのでは。

事務的にナースは告げついもうとがいま麻酔よりかへりきたれる[拙詠]

(ゆ)

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