あとがき
- 少年の犯罪が後を絶たない。最近の若者は恐ろしいと感じる人が増えたのではないか。しかし、少年法を改革し、罰を加えるといった「対策」で問題が解決できるのであろうか。
- 雪印の事件や奈良長女薬殺未遂事件は大人が引き起こした事件である。少年ばかりが目立つが大人による犯罪も日替わりメニューのように新聞に取りざたされている。
- こういう状況では、昔は道徳がしっかりしていてよかったという復古的な考えが台頭する。森首相の「神の国」発言もそのライン上にある。しかし、本当に昔はよかったのだろうか。
- 根本的問題は、人と人との「つながり」が崩壊してしまったことにある。対策では歯が立たない。戦後の考え方、そして戦前の考え方を超えた人間回復の道を模索する時にきているのではないだろうか。